Ads by Google
--------(--)
新しい記事を書く事で広告が消せます。
とあるアニメの動画検査
2009-11-17(火)

のど風邪がぬけません、作画の尾形です。今日はアニメ業界の現場のひとコマをご紹介します。
ご覧の写真は今月13日の金曜日、作画部O栗さんの机に置かれた動画検査待ちのカット袋の山です。いかにも不吉ですね(笑)。
さて皆さん、動画検査(動検・動画チェック・動画作監などとも言う)の役職に就いている人間は、これをどの位の期間でチェックすると思いますか?
答えはなんと1日。これでもマシな方で、同じ位の量を「深夜0時から翌朝10時までに」上げてくれ、とか、もっと非道いとチェック自体がスケジュールの都合でできない、という事態も作品によっては珍しくありません。そうしないと放送に間に合わないからです。
ちなみに写真のカット袋の高さは約35cm。動画枚数にして約1200〜1300枚とのこと。隣のペットボトル(500ml)と比べてみてください。
平均的なTVアニメ1話数あたりに使用される動画枚数は3000〜5000枚位です。第一話や最終話など、重要な回では1万枚を超すこともあります。
そんな量を通常1〜3人程度の動検でチェックするのだから、その負担は大変なものです。直したくても直せない、本来ならリテイク(動画やり直し)にしたいのにOKにせざるを得ない、という事態が常態化しています。
アニメーターは基本的に職人気質なので、皆さんに提供する作品(=商品、でもありますね)の品質はできるだけ高めたい、と思っています。大多数の業界関係者もそうです。そうと信じてます。ごく一部にダメダメな人もいますが。
が、いつの時代どこの世界でも、理想と現実のギャップは大きいもの。現場はその板ばさみで日々あえぎつつ、作品を世に送り出しているのです。しかもほとんどの人間がいわゆる「ワーキングプア」に属します。
もちろん視聴者の皆さんはそんなことは気にせず素直に楽しんでもらえればいいのですが、時にはそんな現場に思いを馳せ、コマ送りしたキャラの顔が「作画崩壊してる!」というのをちょっとだけ控えてもらえると作り手としては救われます(笑)。
みんな、くれぐれも気軽にアニメ業界に来てはいけませんよ!それではまた近いうちにお会いしましょう。